首都圏の町中華の特徴のひとつが、タンメンと餃子をセットで食する「タンギョウ」文化。
そんなタンギョウ発祥とされるのは東陽町の「來々軒」と飯田橋「おけ以」の2説あります。

「おけ以」の創業は1954年(昭和29年)。
戦前に満州で現地の焼餃子文化にふれた創業者によって開店。
近年では6年連続でミシュランガイドにビブグルマンとして掲載されるなど、東京で餃子といえば必ず名前が挙がる有名店。
平日の仕事帰りの訪問でしたが店外に5人ほど並んでおり相変わらず人気です。
「おけ以」で注文したもの
■ 餃子 …¥700
■ タンメン …¥760
■ ハイボール …¥580

餃子

久々の「おけ以」の餃子~

サイズ感は少し大きめで1人前でも十分なボリュームです。

酢胡椒ではなくスタンダードに「辣油+醤油+酢」で。
画像通りに片面は立派な羽根付きで「バリッ」と力強い食感ですが、
裏面は瑞々しくツルモチとしておりリバーシブルのジャケットのように両面を楽しめます♪
餡は比較的粒度が粗く肉の塊のテクスチャー。咀嚼するとシャキシャキと白菜が音を立てその甘味が広がっていく。
餃子というジャンクさの中に白菜の野菜の甘味が存在感を発揮する唯一無二の餃子。
タンメン

…さぁ「タンギョウ発祥店」のタンメン登場。
ファーストインプレッションは老舗らしいシンプルでいて無駄のない洗練されたフォルムが目を引く。

薄濁りのスープに豚肉・もやし・白菜と具沢山だ。

スープは油脂感がなくサラリとした口当たり。
鶏ガラと豚骨の出汁感だけを抽出したような滋味深さでこざっぱりとした後味。極限まで空力性能上の無駄をそぎ落としたF1カーのようなあっさり加減で実に独特だ。
著者が食べた中だと大阪の「揚子江ラーメン」に近い味わいかも。油こい餃子の後にこのタンメンを食べると口の中が整う。

麺は中太のストレートで少しゴワつきのある力強い食感。
モヤシや白菜のシャキシャキ感とのハーモニーが秀逸だ。
あとがき
以上、「おけ以」で“タンギョウ”を楽しんできました。
餃子を食べてさっぱりしたタンメンで〆る。
言語化しづらいのですが万人をして古くからなぜ「おけ以」のタンギョウが愛されてきた理由が一瞬で理解できてしまう、そんな組み合わせでした。
ぜひお試しを
お店の場所(Googleマップ)
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