
関東を飛び出してはるばる静岡県は駿東郡清水町へ。かねてより行ってみたかった有名薪窯ピッツェリア『L’OASI(ロアジ)』さんに念願の初訪問です!
オーナーピッツェイオーロの畑田健次シェフは、ピッツァの名店として知られる兵庫県赤穂市の『さくらぐみ』(真のナポリピッツァ協会認定店)や本場ナポリでの修行経験を経て2013年11月にロアジをオープン。
ピッツァのみならず、地元である三島の野菜や沼津の魚介など地元食材を重視した料理に定評のある人気店です。

店の場所が少し変わっていて卸売団地の中にあります。
最寄り駅は伊豆箱根鉄道の大場駅や三島二日町駅ですがどちらも駅から店まで3km以上あるため電車単体での訪問は現実的ではありません。著者は三島観光ついでに三島駅でレンタサイクルを一日レンタルして訪問しました。
予約日の1か月前から店公式ウェブサイト上でネット予約が可能。訪問は平日のランチタイムだったのですが、かなりの人気店につき予約客のみで満席状態だったので事前予約が必須と思われます。
『ロアジ』で注文したもの
・ロアジ ランチCコース ¥5800
ピッツァorパスタ、主菜、ドリンクは選択式。主菜は肉料理と魚料理があり後者の場合は2人以上で事前予約する必要があります。
前菜①:原木しいたけのスープ

一品目。地元の原木しいたけの温スープが出てきました。

スープは「すりながし」のようにミキサーにかけた椎茸のザラザラとした舌ざわり。軽くオリーブオイルがあしらわれているのですが、重厚感と深みのある味わいでポルチーニ茸のスープのようです。
上にはキクイモのフリットが乗っておりポテトチップスのようにパリパリとした小気味のよい食感でした。
前菜②:和牛ハツのたたき

和牛のハツ(心臓)のタタキ。ハツらしい脂身感のないコリコリとした締まった味と食感です。

上にはアオサ・ピーマン・ズッキーニのフリット。
面白かったのはソースに山の果物のアケビが使われており、塩による塩味(えんみ)とアケビのビター感を組み合わせた複雑性のある味わいでした。
前菜③:魚介のフリット

沼津港で水揚げされた本エビとメヒカリのフリット。ともに水深数百メートルで採れる魚介類ですね。
駿河湾って最深部が2500メートルという「日本一深い湾」であり、しかも漁港から水深数百メートル台の大陸棚の漁場まで近いこともあり深海魚が豊富なんですよね。こういう駿河湾らしい海の幸が食べられるのが嬉しい。
こちらにもアオサのフリットが乗っています。

さっくりと軽やかな揚げ具合ですが素材自体の味がよく活きています。
本エビは甲殻類らしい甘味とうま味を兼ね備えた味わい、メヒカリは白身魚のフライに似た淡泊な味わいです。
ピッツァ

ピッツァはハーフ&ハーフも可能。その場合は「任意のピッツァ1種」と「おまかせピッツァ1種」の組み合わせになります。
地元食材を食べたかったので任意のピッツァは「熱海産 鹿ラグー」をチョイス、おまかせは店側で野菜ベースの「ポッロ」を選んでいただきました。肉&野菜のバランスの良いピッツァですね。


コルニチョーネ(縁の部分)は幅広ですが高さはやや控えめ。
どちらかというとモチモチ感よりもサクフワ感に比重が置かれた軽やかな口当たりの生地質。生地にほどよく剛性があるので三つ指でピッツァ一切れ保持しても中心がヘタって折れないので食べやすさも兼ね備えています。
塩の使い方が優しくモグモグ咀嚼すると奥の方でほんのり塩味(えんみ)がしてくる感じです。


まずは「鹿のラグー」から。
メニュー表上はロッソ(トマトベースのピッツァ)のところに記載されていたのですが、意外とトマト感はあまりありません。トマトソースではなく鹿肉を煮込む際にトマトを使っている感じでした。
鹿肉は脂身感の少ない濃厚な赤身肉のうま味のする締まった肉質で歯ごたえに富んでいます。トロットロに溶けたモッツァレラチーズとキノコのシャキシャキ感のコンビネーションが秀逸だ。


畑田農場の自家製ネギをペースト状にしてたっぷり塗りたくってあります。ネギの香味とサバコンフィやケイパーのキリッとした塩気という構成。いい感じに塩が効いていてビール飲みたくなります(自転車なのでダメだが)。

具は水分が多いネギのせいでやや水っぽい。ですが、ピッツァの真ん中には小麦粉で作った仕切りがあり「鹿のラグー」側に水分が寝食しないように工夫されてます。
こういう細かなところの配慮が素晴らしいですね。
アナグマのサルシッチャ、猪レバーの窯焼き

主菜の肉料理は和牛もありましたが、アナグマって食べた事なかったのでジビエ料理をチョイスしました。


「アナグマのサルシッチャ」。
“クマ”という名前が入っていますがアナグマはイタチ科の日本在来の中型動物。2025年に日本中を騒がせているクマ科のヒグマやツキノワグマとは別物です。
肉の食感そのものは普通のサルシッチャと変わりありませんが、アナグマの肉質は脂をたっぷり蓄えておりオイリー、かみ締めると甘い脂がジワッとわき出てきます。独特のクセ感があり個人的には鹿・熊・猪よりもクセがあるように感じました。

こちらは「猪のレバー肉」。レバー特有のほろ苦さとねっとり感。

「しいたけと実山椒のソース」「粗塩」でいただきます。

知らなかったのですが、静岡の三島や函南町はメークインの産地でもあるらしくジャガイモの焼き野菜が添えられていました。秋を感じさせるホクホクとした食感で美味。
ドルチェ&食後のドリンク

食後のドルチェはジェラートでした。

ジェラート本体には和梨と洋梨の2種の梨の果汁が使われており上品な甘さ。柚子のジュレと削った青レモンのピール(皮)の柑橘類らしい清涼感ある香りが彩りを添えてくれます。

選べるドリンクは「自家製クロモジ茶(アイス)」をチョイス。クロモジとはクスノキ科の落葉樹らしい。
飲むとヒノキの香りに似た鼻をツンとくすぐるような清々しい木の香りがします。
あとがき
以上、『ロアジ』でした!
静岡県東部の旬の山海の幸をふんだんに使った、「地元の魅力たっぷり」な素敵なランチコース。調理技術や料理の質の高さはもちろんのこと、ジビエ肉まで入って5千円台というのは東京では到底考えられない値段。
冒頭に説明した通り駅からの遠さがネックではありますが、この地域の様々な食材をこの一食で楽しめるので旅先で訪問する店としても非常にオススメできる店でした。ぜひお試しいただきたい!
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このお店の基本情報
基本情報
- 店名:PIZZERIA TRATTORIA L’OASI(ロアジ)
- 所在地:静岡県駿東郡清水町卸団地207
- 電話番号:055-955-7401
- 駐車場:無料駐車場あり(12台)
営業時間・定休日
- ランチ:11:30〜13:30(ラストオーダー)
- カフェタイム:13:30〜15:00
- ディナー:18:00〜21:00(コースはディナー時間に要予約)
- 定休日:
- 火曜日(終日休み)
- 月曜日はランチ営業のみ、ディナーは団体予約のみ
メニュー・特徴
- ピッツァ(ナポリ風窯焼き)を中心に、パスタや南イタリア料理を提供
- 地元・静岡(沼津・三島)の旬の天然食材を使用
- ナチュラルワインの取り扱いが豊富
- ディナーはコース料理が基本
支払い・サービス
- 支払い:クレジットカード(VISA、Master、JCB、Amex、Diners)利用可
- QR決済:PayPay 等対応
- チャージ・サービス料:ディナー時、チャージ200円/人
- 予約:ディナーはコースで要予約
その他
- 席数:テーブル席約24名+カウンター席4名
- 子連れ:子ども連れOK(ベビーチェアあり)
- 禁煙:店内禁煙
このお店の行き方


駅から距離があるのでレンタカーやタクシー利用が無難ですが、三島駅前周辺にはハローサイクリングのステーションが多数あります。体力に自信のある方ならば節約してレンタサイクルを利用する方法もあります。

レンタサイクルの場合は三島駅の南口から県道144号線をひたすら南下します。

卸団地入口交差点で左折(東方面)へ。

少し進んだ団地街の一角に『ロアジ』さんがあります。
自転車の場合は三島駅から往復10km弱くらいでした。

