2024年7月、渋谷駅直結の渋谷サクラステージのフードコート内に新たなピッツェリア「Ciel Pizza」がオープンした。
オーナーは表参道の6年連続でミシュラン一つ星のフレンチ「LATURE」の室田拓人氏。
ところで話は変わるが、注近世のフランス王国において狩猟は貴族層に人気の趣味であり、それに伴いジビエもフランス料理の一部として発達。
歴史的にみると実は「ジビエ食とフレンチ」は密接不可分な関係性にある。


実は「LATURE」に二度ほど訪問した事がある著者は、自ら狩猟免許をもつ室田氏の独自の料理の世界観に魅了されたひとり。
「鹿の血のブラッドィマカロン」や「スコットランド産の雷鳥のシューファルシ」など山野を駆ける野生の食材を洗練された料理に昇華させる室田氏の技量に圧倒された。

「Ciel Pizza」が出店するサクラステージは、最新の高層複合商業施設らしくフードコートといえどお洒落でキレイ。
無料Wi-Fiのほか一部席には電源も備え付けられておりノマド利用もできそうだ。
同フロアには「Ciel Pizza」の他、カフェや中華、カレー、クラフトビールなど多種多様な飲食店が出店していた。
「Ciel Pizza」で注文したもの
【Sサイズランチ】シエルピザ ¥1950

各席にQRコードを読み込む事で自席から注文ができるシステム。
一見するとスマートだが、クレジットカード決済を選んだ場合、クレジットカード登録⇒SMSのショートメッセ―ジでで本人確認などの手続きが必要で逆に少し手間に感じた。
平日限定のランチセットでサラダとソフトドリンクつき。リンゴジュースをチョイスしてみた。

【Sサイズランチ】シエルピザ

具は自家製の猪のサルシッチャと鹿サラミ、契約農家の長谷川さんのマッシュルーム、自家製トマトソース、モッツァレラチーズ、カットトマト、ピーマン。
鹿肉や猪肉といった食材に「LATURE」の要素が感じられる。ジビエを使ったピザって相当珍しいのでは?

おそらく薪焼きではなさそう。生地質はむっちりとした粘りがあり、臼歯で嚙むと餅のようなコシを感じられる。
コルニチョーネ(耳)の部分も気泡感が少なく同様の食感であった。

トマトソースはペースト状でややドライ。天日を浴びたトマトの濃厚なうま味が主張してくる。
モッツァレラはやや凝固した状態で提供される。Sサイズとはいえチーズの量が多いのは嬉しい。何気にチーズに対してピーマンの苦味成分が引き算になっておりバランスが秀逸。
猪のサルシッチャと鹿のサラミはクセ感やジビエのケモノ感がなく、良い意味でジビエの尖りを抑えてあり、赤身肉のうま味とスパイスの調和を感じられた。

サラダはさっぱりとしたドレッシングが使われていた。
あとがき

以上、「Ciel Pizza」でした!
ジビエ食を通じてフードロスやサスティナブルな飲食店経営にも熱心に取り組み、ミシュランから「グリーンスター」にも選ばれる室田氏の想いが詰まった、日本の作物やジビエを使ったピザがいただけた。
フードコートとはいえ手抜きなしの本気度を感じる事ができた。
上述の通りフードコートはノマドのほか、カフェとしても利用できそうなので、今後も活用していきたい。
お店の場所(Googleマップ)
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