銀座の日本風老舗イタリアンとして半世紀に渡り愛される「銀座シシリア」が2025年6月10日、移転リニューアル！
早速行って参りました。
…と、いっても移転先はすぐ近く。
銀座コリドー街沿いのGINZATOKIDENの３階に新店舗はあります。
さて「銀座シシリア」といえば特徴的な「四角いピザ」が有名。…実はそのルーツは横浜の本牧のイタリア料理「イタリアンガーデン」にあります。
終戦後間もない頃、進駐してきた米軍むけに横浜の本牧で商売を始めたのがこの「イタリアンガーデン」です。
同店で雇っていたイタリア人コックは元々はイタリア海軍で潜水艦乗りだったという。
さて軍用の潜水艦は大変狭く生活スペースが限られている事で知られており、有名な逸話だと乗組員が「魚雷の弾倉で魚雷と添い寝」していたというエピソードもあるほど。
日本海軍では潜水艦を「どんがめ」と呼び、同じ海軍内でも狭い・暗い・キツい潜水艦乗りにはなりたくない、と言われていたほど。
こういう環境ですから、当然ながら狭い潜水艦に薪を使って火力を出す巨大なピザ窯を持ち込んでピザを焼くなんてもってのほか！
そこで狭い潜水艦内の厨房で電気による熱をリソースに四角いトレーを使ってピザを焼くという工夫がなされるように。
本牧の「イタリアンガーデン」のコックが調理したのはこの「潜水艦乗りの四角いピザ」だったのです。
（動画は原子力潜水艦の艦内で四角形のピザを焼く様子）
…そして「イタリアンガーデン」で働いていた従業員がこの“四角いピザ”を受け継いで1954年に六本木に独立して開店させたのが「シシリア」。
さらに1971年、六本木「シシリア」から枝分かれしてオープンしたのが「銀座シシリア」です。詳しい経緯は不明ですが現在両店は経営は別になっているようです。
「銀座シシリア」で注文したもの
・オニオングラタンスープ ￥800
・ピザ（ミックス） ￥1200
オニオングラタンスープ
まずは「銀座シシリア」の人気メニュー「オニオングラタンスープ」から。
可愛らしいギンガムチェックのテーブルクロスの上だと料理も映えますね。
グツグツと煮えたぎるグラタン皿の中は、
クタクタに煮込まれた飴色の玉ねぎがどっさり。
熱によって玉ねぎの辛味成分が抑えられ甘い味わい。トロトロに煮崩れた玉ねぎの食感とまろやかなチーズ、スープを吸ったパンもたまりません。
この料理、サイゼリヤでもおなじみの「ズッパ」に似ている、というかむしろズッパそのものではないかと思いました。
ひょっとしたら、このメニューが出始めた頃は日本人にズッパが馴染みが無かったので、「オニオングラタンスープ」という名称でメニュー化したのかもしれません。完全に私の推測ですが。
ピザ（ミックス）
「銀座シシリア」の看板メニュー「四角いピザ」
ピザ自体が薄く、生地も非常に薄い。
酵母で発酵させた生地を手で伸ばし薪窯で焼くナポリピッツァとは本質的に異なり、四角い型枠に生地と具を詰めて焼いている。
食感はクラッカーに似ておりパリパリとした焼き菓子然とした食感。ナポリピッツァのもっちり感・ふっくら感とは無縁の食感。
潜水艦という制約のある環境で先人が苦慮の中で工夫して生まれたピザがルーツだと知れば何だか愛おしく感じられる。
ジュースのように糖度高めの甘いトマトソースと辛味ともなうサラミ、シャキシャキとした歯切れのよりマッシュルームという組み合わせ。
生地は薄いもののソースとチーズの割合が多く実に満足度が高い一品でした。
あとがき
以上、「銀座シシリヤ」でした。
アクセス良好移転先で歴史ある薄いパリパリ系のピザが楽しめて大満足。
ぜひ訪問してみてください。
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お店の基本情報
基本情報
- 店名：銀座シシリア（Ginza Sicilia）
- 住所：東京都中央区銀座8‑3‑1 GINZA TOKIDENビル3階
- 電話番号：03‑3572‑7828
- 最寄駅：
- 銀座駅・新橋駅・内幸町駅 各徒歩5分程度
営業時間・定休日
| 曜日 | ランチ | ディナー |
|---|---|---|
| 月〜金 | 11:30–14:30（L.O. 14:00） | 17:00–22:00（L.O. 21:00） |
| 土・日・祝 | 11:30–21:00（L.O. 20:00） | 同上 |
- 定休日：年中無休
お店の行き方
有楽町駅ないし新橋駅から銀座コリドー街へ。
通り沿いのGINZA TOKIDENビルへ
３階に「銀座シシリヤ」があります。銀座駅・新橋駅・内幸町駅の各駅から徒歩5分ほど。
