個人的に中野・杉並区エリアで超オススメの町中華が環七沿いの「十八番(おはこ)」。
環七を走るドライバーにPRするように「本格手打ち麺」「東京ラーメン」と大書きした看板が夜空に浮かぶように目立つ。

通称:環七こと都道318号環状七号線の歴史を遡る。
この道路は東京オリンピック時に
競技会場である駒沢競技場や戸田ボートコースと羽田空港を繋ぐ主要道路として大工事が行われた歴史がある。
当時、「十八番」は工事に従事する作業員達の食堂として重宝されたそうだ。
またこの場所は1980年代~1990年代にかけてラーメンブームの火付け役となった「環七ラーメン戦争」の激戦地でもある。
ちょうどこの「十八番」のはす向かいには、
有名店「野方ホープ」が、
環七を上ったときわ台にはかつて「土佐っ子ラーメン」が、
代田橋には「なんでんかんでん」が軒を連ねしのぎを削り合った。
「十八番」で注文したもの
■ らーめん …¥1000
■ しゅうまい …¥ 800

らーめん

「十八番」のラーメン最大の特長は
かの「佐野ラーメン」と同じく猛宗竹の手打ち麺である事だ。

体重をかけながら猛宗竹(青竹)で生地を練って手打ち。町中華の域を遥かに凌駕するクオリティ。
ほどよいコシに加えて、ピロピロとアトランダムな形状がすするたび不規則性のある食感を残し、
咀嚼すればモッチリと力強い汎発性をも感じさせる。

澄んだスープの油脂量はやや少なめ。
塩分の尖りが少なく鶏ガラベースのクリアーで清澄なる出汁感と貝類のほのかな甘さが口中に広がる。
ケレン味のない素朴な味わいが胃袋に染みる。


チャーシューは赤身肉主体でタレ感の少ないプレーンなタイプ。
しゅうまい

800円と少し割高だが、その分粒が大きくボリューミーな焼売。

薄めの皮にギュッと凝縮感のある肉餡。甘味とジューシーさが同居しハーモニーを奏でる。
相変わらず「十八番」は何食べても美味しい、毎度注文を迷ってしまう(笑)
あとがき
以上、「十八番」でした。

私は大げさにPRして「実態以上に自分を良く見せよう」とするラーメン屋の能書きがあまり好きではないのですが、
この店の看板の「猛宗竹手打ち麺」と「旨味を引き出したあっさりとしたスープ」という説明書きはまさにその通りで店のこだわりを過不足なく説明し、等身大の店の魅力を伝えてようとしている良い文だな、と訪問するたび感じている。
この店、推せるわ~~
ぜひ訪問いただきたい。
お店の場所(Googleマップ)

メニュー表のギャラリー
