1月25日にOPENしたばかりの上海料理「彩 中國料理」
店主が上海で母親から譲り受けた家庭料理の味をベースに創作料理にもチャレンジしてるらしい。

内装も綺麗で居心地がよいです
「彩 中國料理」で注文したもの
■ スーパードライ …¥ 650 ⇒オープニング記念で半額¥325
■ 上海ワンタン …¥ 750
■ スペアリブの甘酢揚げ …¥1100
■ 上海風とんかつ …¥ 780
スーパードライ

なんとグラスに氷入りのビール!
ご存じかもしれませんが、大陸ではビールに氷を入れるのも割と一般的。
…なので決して店側に悪気があってやってるワケではないです。
氷入りビールが体験できるのもある意味ガチ中華です(笑)

お通しその①落花生

お店からサービス品で上海の定番料理をいただきました!
日本語のメニュー表記だと「大豆ミート醤油煮込み」ですが、現地では「红烧素鸭」と呼ばれる料理。
この中国語の“素”とは中華圏のビーガン食を指し、
肉が食べられない僧侶むけに大豆を鴨肉に似せて作った精進料理がベースです。
大豆製品を鶏肉に似せている日本の「がんもどき」に近い感じがしますね。
ちなみに「素」といえば、台湾でも「台湾素食」と呼ばれるビーガン料理店がメジャーです。
さて、その食感ですが「油揚げ」と「練り物」の中間位の固さでほどよく歯ごたえがあります。
繊維の中に上海らしい甘じょっぱなタレが染みてて頗る美味
上海ワンタン(上海大饂飩)

饂飩(フントゥン)と呼ばれる上海周辺でメジャーなワンタン。パクチーの有無は注文時に聞いてもらえます。

ワンタンは皮厚めで一粒が大きいので見た目以上にお腹がふくれます。
ちゃんとナズナがたっぷり入ってる本場式。餡は体感で「ナズナ4:豚肉6」くらいか。
あっさりと滋味深いスープで癖もなく優しい味わいです。

海苔も入ってました。中国料理で海苔って福建料理(闽菜)のイメージが強かったのですが、上海にもあるのね。
ひとつ勉強です。
スペアリブ甘酢揚げ(糖醋小排)

上海料理のド定番!
骨付きのスペアリブを砂糖や上海醤油とともに煮込んでいる。
個人的に上海料理店の良し悪しのバロメーターはこの料理で決まると思ってる。

ねっとり絡むタレはコク甘で濃厚。
スペアリブの強い旨みとの組み合わせがギルティ!
正直にかなり美味しかったです(笑)
上海風とんかつ(上海炸猪排)

わぁ…前から食べてみたかった料理がある!
実は上海ってトンカツが有名な土地なんです。
中華料理ヲタであると共にトンカツヲタでもある著者。
日本のトンカツは明治維新により流入したフランス料理の「コートレット」を原型として、「カツレツ」→「トンカツ」に発展。
一説に銀座の「煉瓦亭」がルーツとされています。

一方、上海のトンカツはドイツがルーツ。
アヘン戦争により清が敗れ、1842年の南京条約により上海が西欧列強の租界に。
その際にドイツから豚肉の揚物料理「シュニッツェル」が上海にもたらされたと言われています。
開国によって西欧からもたらされた揚げ物料理が日本と中国でそれぞれ独自に発展、こういう話って実にロマンを感じさせます。

東京のとんかつは近年では南阿佐ヶ谷の「成蔵」をはじめ低温調理系の柔らかい衣が流行っていますが、
この店の上海式とんかつは粒立ちのよい力強い衣にコーティングされており擬音語でいうと「ザクッザクッ」とした食感。日式のとんかつに比べると薄めのロースが使われてます。ロースの脂身の甘さがgood

ソースは中濃と思われます。
…にしても「揚げた豚肉が美味い」という感性は日本人も中国人も変わらんのな、というのを実感します。
あとがき
以上、「彩 中國料理」でした!
総評としてはサービスも素晴らしく味も本場式で美味しいメッチャ良い店です。
上海料理の他、台湾料理や回族の清真料理もメニューにチラホラ。奥様も物腰柔らかな接客で良かったです。
…この店、推せるわ~(笑)
ザ・上海料理の王道の「四喜烤麸」や「紅焼肉」なんかもあり色々試してみたくなります。
中野区で上海家庭料理だと『孤独のグルメ』でも登場した中野の「蔡菜食堂」が美味しくて有名ですが、
この「彩 中國料理」はより素朴な雰囲気が良かったです。また再訪しようと思います

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