本日紹介するのは中目黒の『聖林館』。
大手グルメサイトの食べログにおいて2017年、2018年、 2019年、 2021年、 2023年、 2025年の6度にわたりピザ百名店に選出されているほか、イタリアのグルメ専門誌「Gambero Rosso(ガンベロロッソ)」でも受賞歴のある実力店。
オーナーの柿沼進氏は元々はジャズミュージシャンという異色の経歴の持ち主。当時は日本国内ではまだアメリカンピザが主流でナポリピッツァがあまり知られていなかった1995年に中目黒に『SAVOY(サヴォイ)』をオープン。のち2007年に『聖林館』に改名し現在に至る。


オーナーのセンスなのかコンクリートや鉄といった無機物とアンティークに経年変化した木材を組み合わせた店内。どこかスチームパンクみも感じられて恰好よい。
建物の中心を貫く螺旋階段は圧巻のひとこと。ただし足場の天板以外が空洞になっておりスリリングで「ちんさむ」な階段なので昇り降りする際は注意しよう。

元ミュージシャンの店主らしく店内はBGMはじめビートルズ要素多め。著者が座ったカウンター席の目の前にもビートルズの写真が飾られていました。



ちなみに『聖林館』は多くの優秀なピッツァ職人を輩出しており不動前『PIZZA CHECK』、御嶽山『ファッブリカ1090』、横浜の二俣川『hectopascal』などなど。
これらも以前紹介しているので合わせてご一読ください。
『聖林館』で注文したもの
・マリナーラ ¥2500
ランチは席が1時間制。最初の注文が実質的に食べ物のラストオーダーになるので注意。
マリナーラ

注文したのは「マリナーラ」。著者はこの店のマリナーラが好きなのです。

ビートルズのメンバーを眺めながらマリナーラを食す。ピッツァはカットされておらず客が自らフォークとナイフで切るスタイルです。

高温でさっくり&ふっくらと軽やかに焼き上げられた生地。
大きく幅広に作られたコルニチョーネ(縁)は噛むともっちりとした強い弾力感を感じさせる。この店出身の御嶽山『ファッブリカ1090』同様、生地の中にキリッとした塩気が感じられるタイプのピッツァなので好き嫌いは分かれやすいかもしれない(著者は好きなのだが)。


なんといってもトマトが良い。瑞々しくてジューシーなトマトソースはやや甘味勝ちでどこか果物のようなフルーティな口当たり。スライスしたニンニクの辛味との相性もよく大満足。
シンプルながらも営業してきた長い年月をかけて練り上げた生地の完成度の高さと、トマトソースのクオリティ。「日本のナポリピッツァ界の重鎮」のマリナーラは原点にして頂点というべき味わいでした。
あとがき
以上、『聖林館』でした。
物価高等の影響か以前よりも値上がりはしていましたが相変わらずの完成度とバランス感。海外でもかなり名が知られるようになったのか、インバウンドの外国人観光客と思しきお客さんも多数いらっしゃったのが印象的でした。
注意点として都内でも有数の人気ピッツェリアにつき平日でも開店前から行列ができ一巡目を逃すとそれなりの時間を待つ形となります。心配な方は早い時間帯から並ぶことをオススメします。ぜひお試しを。
メニュー表のギャラリー

このお店の基本情報
住所
東京都目黒区上目黒2-6-4(中目黒駅から徒歩約3分)
電話番号
03-3714-5160
席数
約40席前後
(階層構造の店内で、テーブル席とカウンター席あり)
支払い方法
クレジットカード利用可(タッチ決済のみ対応の可能性あり)
喫煙情報
全席禁煙
営業時間
※「売り切れ次第終了」のため、閉店時間は前後します。
平日(月〜金)
- ランチ:11:30〜13:30頃
- ディナー:18:00〜20:30頃
土日祝
- ランチ:11:30〜14:30頃
- ディナー:17:00〜20:30頃
このお店の行き方

東急東横線中目黒駅の東口2より下車します。


駅前のGTプラザ横の道路を南へ歩きます。

スリランカ料理『Ceylon inn』さんの角を左折すると『聖林館』があります。
駅からの所要時間は徒歩5分程度です。

