ちょっと面白いピッツェリアがあるとの情報で東急多摩川線に乗ってはるばる武蔵新田。
…なんとナポリピッツァの亜種で揚げピッツァ「フリッタ」の専門店!都内でも希少的な店ですよ!
諸説あるが一説に「フリッタ」は第二次世界大戦中に誕生したとされる。
大戦の後半期、ドイツ・イタリアの枢軸国が劣勢となり防戦一方になると、イタリアの島嶼部や本土への連合軍の攻勢が強まっていく。
(後にハスキー作戦やアヴァランシェ作戦といった連合軍のイタリア上陸作戦に繋がり、イタリア降伏の引き金となる)。
ナポリなどイタリア南部への連合軍の空爆も日に日に勢いを増し、被害を受けたピッツェリアでは窯が破壊され営業不能になってしまう。
ところが逆境にもくじけなかったナポリのピッツァ職人は「窯を使わない揚げピッツァ」を作り、苦難の時を耐えたのだとか。
以後、ナポリでは「フリッタ」が定着しテイクアウトして片手で食べられるピッツァとして現在も愛されている。
創業は2015年でちょうど10周年。
店名の由来は店主の娘様のあだ名が「まるちゃん」でそれをイタリアぽく呼んだ「マルチャーナ」が候補に。
偶然にもイタリアのトスカーナ州に同名の地名があった事が決め手になったのだとか。

小さな店で客席はすべて2階に。
移動手段は階段のみなので注意。
本場・イタリアではフリッタは町ブラしながら片手で食べるのもメジャーで、この店でもテイクアウトする事が出来ます。
「マルチャーナ」で注文したもの
・クアトロフォルマッジ(サラダ付)¥1650
サラダ

レタス、コーン、イチゴ、アーティチョークの茎。

サラダ全体にシーザードレッシングと粉チーズがかかっています。
こちらは可もなく不可もなし、といったところでしょうか。
クアトロフォルマッジ

デッッッッカ!
丸いピッツァの生地を半分に折って三日月型に。まるで超巨大な餃子のようなビジュアルです!

平面的に大きいだけじゃなく、
ふっくら膨れている事で体積が大きい感じ。
友達同士だと確実に盛り上がりそうなビジュアルですよ!

ご丁寧に本場ナポリスタイルのフリッタの食べ方が壁に貼られています。
説明書き通りにやってみましょー。

① ナイフまたはフォークの背でピッツァフリッタを平らにつぶす
② 上がってくる蒸気の香りを楽しむ
③ 食べやすいサイズに切り分ける

中は空気が沢山入っておりフォークでつぶすと割とぺたんこになります。
チーズの芳醇な香りが鼻孔をくすぐってくる。

揚げた事によって生地の表面には小さな孔がポツポツと出来ます。
表面はさっくりした軽い揚げ感で、揚げ物の衣のようなしつこさは控えめ。食べた後も意外と胃が重くなりにくいです。
ふだん食べてるナポリピッツァのオリーブオイルではなく、植物性の食用油の香りがしてきます。
ですが、店主のInstagramのインタビュー店紹介によると本質的にはナポリピッツァと生地そのものは同じらしい。
ピッツァを焼くには高温で瞬間的に揚げるの工程が必要で、高温の出し方が「薪窯で焼く」か「揚げるか」という違いだけだそうです。
フーム、、、ナポリピッツァも奥深いね。

ラッピングするようにチーズソースが綺麗に包みこまれています。
包み焼き料理に総じて言えますが、温度が高く具が熱々になります。私は好きですが(笑)
モッツァレラのまろやかさだけでなく、ゴルゴンゾーラの塩気やクセ感、ネットリ感や後味も包含した幾何学文様のような複雑性のある風味です。
ブルーチーズが好物の私は大歓喜です。
ブルーチーズといえば合うのが「はちみつ」。
はちみつにディップして「クセ感と甘味」の黄金のコラボレーションを堪能しました!
あとがき
以上、「マルチャーナ」でした!
東京広しといえどフリッタの専門店があるとは驚きでした!お隣のお客さんの食べてたウニのパスタも美味しそうでしたよ。
東急線沿線といえば御嶽山の「ファッブリカ1090」にも近いのでハシゴしてみても良いかもしれませんね。
ぜひお試しを!

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お店の基本情報
店名:マルチャーナ 武蔵新田
住所:〒146-0093 東京都大田区矢口1-13-11
電話番号:050-5484-1318
アクセス:東急多摩川線「武蔵新田駅」から徒歩約1分
駐車場:なし(近隣にコインパーキングあり)
座席数:14席(2階席に10~12席)
個室:あり(10~16名、完全個室)
貸切:可能(10名以上で一軒家貸切利用可)
テイクアウトあり