本場の福建料理「旬の香」@東中野

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本日は東中野南口徒歩5分の「福建家庭料理 旬の香」。

中国人のご夫婦が切り盛りする小さな店で

中華料理の中でも本格派の「福建料理」が食べれられるのです♪

目次

中国八大料理(八大菜系)と福建料理

日本で中華料理(中国料理)といえば

北京料理、上海料理、広東料理、四料理理の「四大中華」で語られる事が多いですよね。

…ところが大陸ではより細分化し

このように8つに区分し八大料理(八大菜系)とするのがメジャーです。

たとえば日本で広く認知されている北京料理も広義には「山東料理(魯菜)」の一部、という事になります。

…さて八大料理のうち中国の福建省を中心に発展したのが「福建料理」。

一般的に油こく味も濃いイメージが強い中華料理ですが、海に面する福建では豊富な海産物や山菜を使った優しい味わいの料理も多く、また客家(ハッカ)も多い土地柄である事から客家料理も盛んという特色があります。(下図が福建省の場所)

福建省の地図

腸詰

腸詰の画像①

福建料理の定番で台湾でもメジャーな腸詰(香腸)。

少し脱線しますが、海峡を挟んで福建省と向い合せの台湾は福建料理と共通性がみられます。

歴史をさかのぼると、明末清初に鄭成功(1624-1662)が台湾に鄭氏政権を打ち立ててて清王朝に抵抗運動をを展開。

これに対し清王朝は「遷界令」を発令して福建の住民に沿岸から30里圏内(約15km)に住むことを禁止。鄭氏政権を海上で孤立させる戦略を採ります。

その後、1683年に鄭氏政権が倒れると清王朝は遷界令を解除すると、それ以降は台湾の支配強化のために福建の漢人の台湾移住を推進するようになり福建人の台湾移住が加速。現在でも福建ルーツの台湾人が一定の割合を占めている。

かくして「腸詰」はじめ福建料理が台湾に伝わったという背景があります。

腸詰の画像②

甘さと八角のツンとした独特の甘さが秀逸ですね。

福建風若鶏の酒粕炒め

若鶏の紅麴炒め①

福建料理や広東料理で多用される調味料「紅糟(ホンザオ)」の炒め物。

日本では「紅麹(べにこうじ)」とも呼ばれ、2024年の前半にニュースでも取り上げられたので記憶されてる方も多いだろう。

実は沖縄の伝統料理「豆腐よう」はこの福建料理の「紅糟」の影響を受けた料理だったりします。

その昔、琉球王国は中国の明王朝や東南アジアと中継貿易が盛んだったので、

福建省の港湾都市・泉州には貿易を管理する役所「市泊司」が置かれており琉球の貿易船も頻繁に寄港していた。

そして海路で福建料理の紅糟が沖縄に伝わり「豆腐よう」の原型になったと言われています。

若鶏の紅麴炒め②

味付けは塩分の尖りが少ないマッタリとまろやかな紅糟の風味が前面に出ています。

ちょうど10年ほど前に流行った「塩麹」をさらにマイルドにさせた優しい味わいですね~

肉はもも肉でプリプリと弾力感に富んだ食感が秀逸でした。

福建式中国餅の海鮮炒め

福建式中国餅の海鮮炒め①

大陸には古来より「南米北麦」の言葉があり、華南では米、華北では小麦が主に食される。

中国南東に位置する福建も米食が盛んなエリアで、店主曰く福建の餅を使ったメジャーな料理だそうです。

具は餅、牡蠣、海老、豚肉、あさり、人参、ニラ、白菜。

比較的あっさりとした醤(ジャン)の使い方で具材ひとつひとつを活かしたナチュラルな美味しさ。

辛味調味料が具材を上書きしてくる四川料理とは大きな違いが感じられますね。

福建式中国餅の海鮮炒め①

餅は日本のものに比べると粘りが少なく、

どちらかと言うと「ほうとう」のようなモッチリ感が優勢な食感でした。

まとめ

以上、東中野「旬の香」でした!

海産物の要素も多く、優しく尖りのない味と

日本人の味覚にも比較的相性のよい福建料理を楽しめました。

…ちなみに面白いことに福建料理には日本人にも馴染み深い海苔を使った料理も有名。別の機会にご紹介したい。

旬の香の外観
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