今回のお店は西神田の「台南担仔麺(タイナンターミー)」
ひとことで台湾といっても北部の台北から南部の高雄や台南までさまざま。
こちらでは台南発祥の本場の担仔麺(タンツーメン、ターミー)が食べられるとの事で楽しみです♪
肉圓(バーワン)

ご存じ台湾の夜市のストリートフードの定番としても有名な肉圓!
ちょうど「肉まん」のような挽肉と筍の餡をブヨブヨしたでんぷんの皮で包んだ料理。
甘酸っぱいタレともマッチしてて美味です。

…ちなみに豆知識。
ジブリの『千と千尋の神隠し』の冒頭、千尋のお父さんが屋台に並ぶ料理を爆食するシーンがありますよね。
お父さんが食べたブヨブヨした食べ物は長らくジブリファンの間でこの肉圓だと考えられてました。
…ところが2020年にジブリの作画担当の米林宏昌氏がXで明かしたところによると、
実はあの料理は肉圓ではなく絵コンテに「シーラカンスの胃袋」と書いてあったそうで。
…ただし、氏はその後の投稿で発言をぼかしているので真相は不明。
「肉圓」なのか「シーラカンスの胃袋」なのか、どう信じるかは貴方次第(笑)
三杯鶏(サンベイジー)

台湾でメジャーな料理「三杯鶏」があったので注文してみました。
「三杯」とは醤油、胡麻油、酒をそれぞれ一杯ずつ使う事に由来しています。

甘じょっぱくスライスした生姜のニンニクの風味、バジルの清涼感が合わさる。
胡麻油のオイリーな口当たりとプリプリした鶏肉の弾力感も相まって大変美味です。
…ちなみに現代では台湾人に大人気の「三杯鶏」ですが、元々は江西省の客家(ハッカ)料理。
伝承では南宋の宰相だった文天祥(1236-1286)がルーツとされる。南宋の都の臨安がモンゴルの元に陥落させられた後も抵抗運動を続けていた文だったが力及ばずついに囚われてしまう。文が処刑されたと聞いて嘆いた老婆が鶏肉と器、酒を携えて処刑場までやってくる。が、実際のところ文はまだ生きており翌日が処刑当日だと知る。
看守は老婆の姿を不憫に思い老婆が持ってきた食材を器で煮込んで、文のために最後の晩餐を作ることに。かくして生まれたのが「三杯鶏」とされる。
囚われの彼が大都の獄中で詠んだ「正気の歌」は中国文学史上でも名高い古詩なので興味あれば一読を。
担仔麺

台湾の国民食であり普通語(北京語)だと「タンツーメン」、台湾語で「ターアーミー」と呼ばれる麺料理。
小さめの椀で量は少なめ。台湾の現地スタイルを踏襲されてますね。

塩ベースの滋味深い優しいスープに濃厚な肉味噌の組み合わせ。

やや柔めの中太麺でシャキシャキしたモヤシとも好相性。
…ちなみに豆知識。
名古屋メシとして有名な「台湾ラーメン」の原型が実はこの担仔麺です。
発祥店である「味仙」の創業者である台湾人・郭明優が担仔麺を元に台湾ラーメンを発明したという。
30年ほど前、同店の主人郭明優さん(60)が台湾で小皿に盛って食べる「台仔(たんつー)麺」を、激辛にアレンジして出したのが最初という。
(引用元:中国台湾料理 味仙 今池本店公式HP)
実は日本人の食生活にも影響を与えてる麺料理なのです。
まとめ
以上、「台南担仔麺」でした!
本場の台湾料理が堪能できる上、台南の風物詩であるランタンに飾られた店内も雰囲気抜群。
ぜひお試しいただきたい。
